2012年7月30日月曜日

SZR660 フロントフォーク オイル交換

今日はSZR660のフロントフォークオイルを交換しました。
SZR660は倒立フォークで、上バネです。 これが、もう、かなり面倒くさい。
ともかく車体から取り外さなければなりません。
ブレーキキャリパー、フロントフェンダーを外ます。
フォークキャップ(26mm)を軽く緩めておきます。
タイヤを外します。
トップブリッジとアンダーブラケット、ハンドルバーでフォークがクランプされているので、下から緩めていきます。トップブリッジのボルトを緩めるとフォークが外れます。まぁ、大抵の場合は落ちてくる事はありませんが、一応フォークが落ちてこないように、保持しながら最後のボルトを緩めましょう。
カウルを付けたままだと、アンダーブラケットのボルトが緩めにくくて仕方がないけれど、道具さえあれば、なんとかなります。
で、右側だけ外した状態。

フォークのトップキャップを外すと、アウターチューブが下へ落とせます。
ここから特殊工具が必要になります。薄い14mmのスパナ(←特殊工具)をスプリングの隙間から突っ込んで、 インナーロッドを保持しつつ、トップキャップを緩めます。
トップキャップが外れると、 キャップボルトと一緒にシリンダーロッドがくっついてくるので、曲げないように抜き取ります。サービスマニュアルの絵では短いロッドなのですが、実際はかなり長いです。
で、バネを取り外して、オイル排出。
 
思ってたほど汚れてないなぁ…KLX125の時みたいに真っ黒なオイルが出てくるかと思ったんだけど。
指定のフォークオイルはBEL RAY MC 10 SAE5てなわけで、一応YAMAHAの純正フォークオイルの10番相当らしいのだけど、どうにも硬すぎる気がしていたので、今回は手元にあるフォークオイルを混ぜます。
 
残り物のオイルを使い切る為に混ぜたという話も無きにしもあらず…とりあえず全て200ccずつ混ぜました。YAMAHAとSUZUKIは10番。KAWASAKIは5番。

規定油量は300ccで油面は130mm。
一気に300cc入れると溢れるので、ある程度入れたら、インナーロッドとアウターチューブを動かして、油を循環させます。油面が下がったら、更にフォークオイルを入れて、インナーロッドとアウターチューブを動かします。フォーク内にオイルが十分に循環したら、油面測定。
アウターチューブもインナーロッドもフルボトム状態にしておき、アウターチューブから130mmに油面が来るように、シリンジで余分なオイルを吸い出します。
油面が決まったら、スプリングを入れるのですが、その前にスプリングの自然長を測定。 サービスマニュアルには402mmとあるのですが、測ってみると397mmしかない…5mmも縮むか?ありえない話じゃ無いけど…
  
この時点で、サービスマニュアルに書かれている事がだんだん怪しく思えてくる。 シリンダーロッドの長さも絵と全然違うし。描かれている構造も微妙に違う。 流石ベルガルダ製…パイオリのフロントフォークなんか使うから、こんな事になるんだよ…ほんとに。
今更、どうにもならないので、そのままスプリングをフォークに挿入。
ここで気づくと思うのだけれど、上バネなので、インナーロッドがバネの中に入り込んでしまって、キャップボルトとインナーロッドが接続できないんですね。そこで特殊工具を使って、インナーロッドを釣り上げる訳ですが、そんなものを持っている訳もなく…
仕方がないので、フォークオイルが溢れないようにフォークを斜めに保持しつつ、インナーロッドを引き出して、スプリングを挿入する際にインナーロッドが引きずられて中に落ち込まないよう保持し、バネをゆっくりいれていくという、超面倒くさい事をしながら、なんとかキャップボルトとインナーロッドを接続。
規定トルク(20-22Nm)で締めて、アウターチューブを引き上げて、キャップボルトと接続し、締められる所まで締め込みます。

以上の事をもう片方も行なって、オイル交換終了。

今度やる時までにインナーロッドを引き上げる特殊工具作っておこう…寸切りと長ナットがあれば作れるだろし。いや、長ナットだと、バネの内径に入らないかな… あと、横着せずにスプリングコンプレッサーでバネを縮めたら14mmの薄口スパナじゃなくても、トップキャップとインナーロッドの取り外しと接続が簡単にできるかな?いや、爪がひっかからないか…ふむぅ。

左右のフロントフォークを車体にセットする際はハンドル部分のボルトを締めてから、トップキャップを増し締め(20-22Nm)して、トップブリッジのボルトを締めて、最後にアンダーブラケットのボルトを軽く締めます。 タイヤを取り付けて、ブレーキキャリパーを取り付けて、車体を前後に動かしながら、ブレーキを掛けて、サスペンションを十分に動かしたら、アンダーブラケットボルトを規定トルクより、少しだけ緩めに増し締め。
フェンダーやらケーブルやらを取り付けて、終了。
フロントフォークはオリフィスで減衰調整してるから、本来はもっと綺麗な場所でやるべき作業なんだろうけど、まぁ、ひと通り組み付ける前にパーツクリーナー吹いたし、大丈夫な筈…何か問題が出たらまたバラせばいいかな。
ODO 42700km

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