2016年10月22日土曜日

Cygnus-X パンク修理→失敗

今月に入って、既に2回パンクしていて、そのたびにチューブレスタイヤのパンク修理キットで修理してきたのだが、どうもスローパンクしているようだ。
どうやら過去に修理した痕からも漏れている様子。修理キットのコアゴムが悪いのか、修理の仕方が不味いのか…他にもパンク修理した穴のすぐ隣に空いてる小さい穴から漏れていたり…
過去のパンクも含めて、既に4カ所パンク修理してるし、タイヤを交換してもいいんだけど、まだ溝が残っていて勿体ない。
というわけで、パンクが止まるかどうか分からないけれど、タイヤの裏面からパッチを当ててみる事にした。

パッチを当てる為には、まずタイヤを外さなければならない。 シグナスの後輪はマフラーの他にスイングアームやサスペンションがあって、リヤタイヤを駆動系だけで片持ちしているスクーターに比べて、ホイールの脱着に手間がかかる。
ネットで脱着方法を見ていると、スイングアームが固着している事があるようだが、私の機体はリコール対策で一度後輪を交換している事もあって、とくに問題無く外れる筈…
と思っていたら、各部ネジがことごとくオーバートルクで締め付けられていて、またもや600mmスピンナーハンドルの出番。12mmや14mmみたいなネジを馬鹿みたいなトルクで締めてるんじゃないよ…まったく。
ただ、よく固着する部分に関しては、スレッジコンパウンドが塗布されていたので、ネジさえ外れれば、ゴムハンマーでこつこつ叩く事で、容易にスイングアームとリヤタイヤを外す事ができた。

リヤタイヤのアクスルナットを外すのに24mmのソケットが必要なのだが、標準高のソケットしか持っていなかったので、少し掛かりが浅くなってしまう感じがした。機会があれば24mmのディープソケットを買っておこう。


バルブのコアを抜いて空気を抜き、ビードブレーカーでビードを落とす。
タイヤを外すのは17インチのスポーツタイヤに比べれば、たいした事はなく簡単に外れる。
今回はタイヤを再利用するので、タイヤを外す際にもビードワックスをビードに塗って、滑りをよくする事でビードにかかる負担を小さくしておく。

タイヤの内側に飛び出しているパンク修理キットのコアをニッパーで切断して、なるべく平らにした後に、紙やすりでタイヤ表面の皮膜を剥がす。

ゴムのりをタイヤに塗って、少し乾いたところで、チューブ用のパッチを貼り付け、ソケットやローラーを使って圧着する。
これを全てのパンク修理痕の部位で実施した。
  

タイヤのはめ込みも、ビードワックスさえ塗布していれば、ビードダウンキーパーがあればそんなに難しいものではない。
しかし、ビードダウンキーパーが無い状態だと、もしかしたら腕がもう一本欲しくなるかもしれない。小さい道具だが、いくつか持っていれば、DIYでタイヤ交換する人は、かなりストレスから解放されるだろう。

シグナスのタイヤ脱着に関しては、タイヤ径が小さく、扁平が70という事もあって、ホイールをタイヤの中に入れてからタイヤを抜くという方法は難しいから、正攻法でホイールの片側から脱着するしかないのが面倒くさい。
タイヤがホイールに嵌まったら、タイヤを摘まんでビードを全て落としておく。
バルブコアを入れずにインフレーターをバルブに繋いで、一気に空気を充填すれば、パンパンと音がしてビードが上がる。
インフレーターを外して、バルブコアを入れて、再度空気を充填。 規定空気圧よりも高めの空気圧にして、エアー漏れの確認。
中性洗剤を修理箇所に吹き付けると、極々細かい泡が発生。どうやら微妙に漏れている。
まぁ、タイヤ裏面にパッチを貼りながら、密着が悪いとは感じていたのだけど、やはり漏れるのか…
1日、2日でどうこうなるような漏れではないし、あと2千キロぐらいでタイヤ交換時期になると思うので、暫く空気を入れて誤魔化しながら使い切る事にしよう。

追記。
修理から二日目。空気漏れは止まっていた。 空気圧で押さえつけられながら、走行熱を加えることで加硫が進んだのだろうか? とりあえず空気圧が3日以上保たれるようなら、タイヤの溝が無くなるまでは、空気を入れながら使うつもりなので、しばらくは様子見。

追記2
残念ながら空気漏れは止まっていなかった。
  
やはり裏面からパッチを当てるのは無理があるのか…まぁ、一つ勉強になったから良しとしよう。
しかし、自転車のチューブレスタイヤはまだパンクしたことが無いからわからないのだけど、裏からパッチ当てる以外の修理方法なんてあるんだろうか…

(STRAIGHT/ストレート) タイヤビードダウンキーパー 4ピース 19-5364
 
(TOOL COMPANY STRAIGHT) ツールカンパニーストレート

 

2016年10月15日土曜日

HONDA eve smile

友人の知り合いが下駄スクーターが欲しいとの事で話を受けた。もちろん安価希望との事で…
そういえば、先日セローを弄っている時に、お向かいの旦那さんから、不要になった古いスクーターがあるんだけど要らないか?と尋ねられて、その時はガレージに空きが無かった事もあって、遠慮したのだけれど、アレはまだ残っているだろうか?と訪ねたら、ガレージの奥でしっかりと放置されていた。
なんとなくシルエットを見た時は、ヤマハのチャンプかと思ったのだが、よく見たらホンダのイブである。
スクーターなのにバッテリーレス仕様で、手動チョークという、素晴らしくアナログな設計。始動は当然キックオンリー。
雨風が当たらない場所とはいえ、屋外に保管されていた事もあって、それなりにヤレているが、年式を考えてみれば、外装の程度はそこそこかと思われる。

メーターカバーが割れているが、スピードなんか、そもそも出ないだろうから、最悪動かなくても問題無いだろう。
ガソリンタンク内は少し錆びている。ガソリンは入っていなかった。

0.5L程新しいガソリンを入れる。 2ストオイルは入っていたので、そのままで大丈夫。
燃料コックの動きが渋かったから、パッキンゴムを傷めないように、シリコーンスプレーを噴くと、スムーズに動作するようになった。
とりあえず、キーをONにして、駄目元でキックを繰り返すと、10回ぐらいキックしたところで、エンジンがかかり始めた。
その後数回のキックでエンジン始動。エンジンの回転具合を見ながら、チョークを戻すと、エンジンは安定してアイドリングしている。
エンジンが暖まったら白煙の量も少しマシになったようで、軽く数十メートル走った限りでは、特に問題は無さそうだ。
流石は昔のホンダのエンジン。大したもんだと関心した。
取り敢えずエンジンが動いて、駆動系も生きてるなら、直せる所は直してしまいたい。
 

翌日。ガレージの中が無茶苦茶ガソリン臭い。どうやらガソリンが漏れているようだ。ちょっと覗いてみるとガソリンコックの部分から漏れている。

コックをOFFにしても漏れるので、パッキンが駄目になっている。とりあえず、M14 P1.0のモンキー用コックが使えるみたいなので、それを発注する。
さらにキャブレターのチャンバーとボディーの間からもガソリンが漏れているし、ガソリンホースからも滲んでいるので、それらも発注しなければ…
 

次にタイヤだが、純正サイズは2.25-10で、すでにどのメーカーも発売していないタイヤサイズ。
  
現行で発売されている中で一番近いサイズが2.5-10。
しかも値段等を考えればDUNLOPのD307の一択。
チューブも2.5-10に合わせたものにする必要があって、こちらはIRCのチューブ。
 
多少周長が長くなるが、タイヤと各部位のクリアランスは大きいので、問題無く装着できる。
ホイール幅が1.20なのでタイヤの規定値から外れてしまうのだが仕方が無い。チューブタイヤだし、さほどトルクがかかるわけでもないので、1サイズぐらいなら許容範囲だろう。

友人がホイールとマフラーを塗ると言うので、タイヤを装着する前に塗って貰う。 これだけで随分と見違える。
   
またメーターパネルの割れも、割れた部分を切り取って、代わりにPET板を接着剤で貼り付けるとの事。
湿気や雨が心配だが、とりあえずの見栄えは綺麗に仕上がっている。

タイヤをホイールに装着して、車体に取り付けると、そこだけが綺麗に見えて、フロントフォークの小さな錆びが気になる。
 
既に抜けてしまっているフォークを磨いたところで、ドレスアップにしかならないかもしれないが、軽くペーパーを当てて磨いたら、見た目だけは随分綺麗になった。
  

新しいガソリンコックを取り付ける前に、ガソリンタンクの錆を取るために、錆び取り剤をタンクに入れて処理する。
  
薄く発生していた錆は完全に取れたが、コック付近に発生している、少し深めの錆は完全には取り切れないようだ。本当は樹脂でコーティングしてしまいたいが、流石にそこまで手間をかけてられないので、そのまま中和して防錆しておく。

次のオーナーが放置車両にしなければ、水が溜まる事は無いだろうから、それ以上錆が進行する事は無い筈。
モンキー用のガソリンコックは抓みの部分が小さい為、そのままではカウルが邪魔をして回せない。

ツマミ部分はカシメで止まっていて、分解するのも面倒なので、カウル側を大きく切って対応することにした。見た目が悪いが使えれば問題無い。
ガソリンホースは工具屋のストレートで内径5mmの物を購入。メッシュ無しの物だが、大阪で使う分には何ら問題は無いだろう。
キャブレターのチャンバー部のパッキンはwebikeで調べたところ、在庫が1つあったので、そちらで発注。
 
キャブをバラすついでに、ジェットを一通り洗浄。チャンバー内は思いのほか綺麗。

おそらくガソリンが全部漏れて抜けてしまったので、早々に揮発して無くなってしまったのが良かったのかもしれない。
新しいガソリンコック、ガソリンホースを取り付けて、キャブレターにも新しいガスケットを取り付け、燃料を流してみる…ガソリンの漏れは無いようだ。

エアークリーナーのスポンジも腐ってボソボソになっていたので、汎用のエアークリーナー用スポンジを同じサイズにカットして使用する。

ついでにマフラーのガスケットも新品に交換。
 

ギヤオイルを交換しようかと思ったが、今回は見送り。
 

組みあがったところで、早速試走。
排気ガス規制も、騒音規制も無かった頃のスクーターなので、カタログ値4馬力程度とはいえ、軽さも相まって、今時の4スト50ccよりも加速が良い感じがする。 比較するのもなんだけれど、2ストJOG等の7馬力超のスクーターが懐かしくなる。 そう、昔の原付は、もっと馬力があったよなぁ…みたいな。
足回りは貧弱そのもので、車重軽すぎ、ホイールベース短かすぎ、タイヤ細すぎ、等々の理由で、慣れないうちは、曲がるのが非常に怖い。
とりあえず下駄として使う分には、十分に役目を果たしてくれるであろう事は確認できた。
せっかくここまで修理したのだし、願わくば放置車両として朽ちることが無ければいいなぁ。 

2016年10月12日水曜日

XT225 セルモーター分解

購入当初からセルモーターが引っかかるような感じで回転するので、そのうち分解しないと…と漠然と考えていた。
ただ、なんとなく面倒くさくて後回しになっていたのだが、油脂類の交換もほぼ終えて、やる事が無くなってきたので、手を付けることにした。

セルモーターの分解は容易で、車体からケーブルを外さなくても、分解可能。
プラスネジを3本ほど外してやれば、(ケーブルは車体についたままだが)車体からセルモーターを取り外して分解清掃できる。
まぁ、ケーブルを外した方が作業はしやすいけど。

セルモーター本体は8mmのボルトを二本外すことでブラシ側、マグネットボディー、ギヤ側軸受け、回転子の四つに分割できるようになっている。
バラしてみると、プラスチックの部品が二つほどセルモーター内部から落ちてきた。どうやら、ブラシ側についているボルトガイドのようだ。
また、セルモーター内部にオイルミストが入り込むのか、電気スパークで焼けたオイルの臭いが酷い。各部品に大量のパーツクリーナーを吹き付けて洗浄。

カーボンブラシは要交換レベルまで減っているが、ぎりぎりで使えない事もない。
セルモーターの回転がひっかかっていたのは、上記のプラスチック部品が原因だろう。
ガイドなど無くても、ボルト挿入時に磁石に多少邪魔される程度で、ボルトが入らない訳では無いので、折れた部分は捨てて、そのまま使用する。

走行距離の割には、回転子のカーボンブラシが当たる部分が、結構減っている。 ブラシの減り具合からして、それなりだろうか。
3万キロ弱で、普通の使い方をしていれば、ここまでは減らないだろうから、前までのオーナーはセルモーターを長時間回す必要があったという事なのだろう。 エンジンにトラブルを抱えていない事を祈るばかりだ。

バイクのセルモーターの仕組みは単純で、減速ギヤ等が入っていないから分解も組立ても楽で良い。
軸受けのベアリングとブラシ側の軸受け部分にモリブデングリスを塗布して、さっさと組んで、車体に取り付け、セルを回してみると、モーターが空回りする音…もう一度スタータースイッチを押しても同じ。
そう、マグネットボディーの磁極を逆に組んでしまって、モーターが逆回転してしまっている。

再度分解して、マグネットボディーを180度回転させて取り付けると、今度は無事にエンジンがかかった。 簡単な作業だからと油断するなかれ…と。

2016年10月5日水曜日

XT225 フロントフォークオイル交換と三つ叉のグリスアップ

エンジンオイルと同じく、前回いつ交換したのか分からないフロントフォークオイルを交換する。

ハンドルクラウン側のクランプボルトだけ緩めて、予めフォークのキャップボルトを緩めておく。
フロントフォークにくっついている、様々な部品を全て取り外してから、アンダーブラケットのボルトを緩めて、フロントフォークを取り外す。
フォークブーツを引き抜いてみると、フロントフォークのインナーは特に錆びもなく綺麗な物だった。これなら磨く必要も無いだろう。


キャップボルトを外して、古いオイルを排出。左のフロントフォークから排出されたオイルは真っ黒だった。右のフロントフォークから排出されたオイルは少し透明がかった茶色。

何故右と左でオイルの汚れ具合が違うのだろうか…前のユーザーが右だけオイル交換したとか?

セロー225WEのフロントフォークのオイル量は394cc。油面高さは106mm。オイル粘度はG10となっている。
私はトレールバイクにはシビアなセッティングを求めていないので、基準値を大きく外さなければ問題無いという考えから、自宅に在庫があるオイルで賄うことにする。

今回使用するのは、前にKLX125でも使っていたATF…だけでは足りなかったので、KYBのG20やKAWASAKIのG5を混ぜる。オイルの固さはG10より少し硬い感じがするが、過度に使い込まれた古いオイルに比べれば、随分マシな動きになる。
適当に混ぜたので、万が一これでベターなセッティングが出たとしても、このオイルを再現する事ができない。 
ただ、前提条件であった基準値を大きく外している気がするし、調子が悪くなる確率の方が遙かに高いので、気にするだけ無駄だろう。
オイルシールから漏れるとか、走行に不安を感じる等の不具合があれば、普通のフォークオイルに入れ替えれるとしよう。
フロントスプリングの自由長使用限界値は225WEは547.9㎜。これは規定値内だったので再利用。


新油をフォークに注いで、エアー抜き作業後に、油面高さでオイル量を調整。
スプリングはピッチが狭い方を下向きにして、フォーク内に挿入。スプリングの上にワッシャを乗せて、最後にカラーを入れる。
あとはキャップボルトを仮締めしてフォークオイル交換終了。
 

折角フォークを外したので、ついでに三つ叉のベアリングのグリスも見ておく。
何せリヤの足回りのグリスがスカスカだった事もあって、もしかしたら三つ叉の部分も、吊しで購入した状態のままだと考えられる。
ハンドルクラウンのセンターボルトを緩めるにあたって、ハンドルが邪魔なので、取り外し。 ハンドルにゴチャゴチャと付いているので、結構重たい。
ハンドルを取り外したら、27mmのソケットを使って緩める。がっつりオーバートルクで締まっているので、またもやスピンナーハンドルの出番。

センターボルトはキャップボルトなので、本来はディープソケットの方がボルトを傷付けにくいと思うが、手持ちにそんな上等なソケットは無いから、ノーマルサイズで。

センターボルトが外れた時点で、ハンドルクラウンを下から軽く叩いてやれば外れる筈なのだが、ビクともしない。
相当きつく叩いても取れないので、ハンドルバーを取り付けて、揺らしながら引っ張り上げる。
しばらく頑張っていると、なんとか外れたので、どうなっているのか見てみると、錆びて固着していただけだった。
軽くペーパーを当てて錆びを落とし、グリスの付いたペーパーウエスで拭き取っておく。
 

アンダーブラケットが下に落ちないように支えているトップブリッジ下のリングナットを緩める前に、フロントフェンダーやライトステーなどをアンダーブラケットから外しておく。
今回は手抜き作業なので、ハーネスやワイヤー、ホースなどは取り外さず、そのままの状態で、片腕でアンダーブラケット回りを支えながら、三つ叉を下にずらして、空いてる方の手でグリスを塗布するという作戦。
因みにこの方法では、支える側の腕にかかる重さが思いの外厳しい。 フロントフォークが刺さっていなくても、フロント回りは結構重たいと実感した。

両手が塞がっていたので写真は無いが、グリースは最低限しか塗布されていなかった。残っていただけマシだと言えるかもしれない。
ベアリングレースは特に段付などの損傷は無し。ベアリング自体もスムーズに動作したので、まだしばらくは交換の必要は無さそうだ。
ウレアグリスをグリス溜まりができるぐらいベタベタに塗布して、三つ叉を元に戻す。

作業した後に気付いたのだが、三つ叉部分のグリスアップは、フロントフォークや前輪が付いている状態でやったほうが楽かもしれない。
トップブリッジとリングナットを外してから、メンテナンススタンドでフレームを浮かせれば、相対的に三つ叉を下にずらす事が出来るんだし…次回からそうしよう。

ハンドルクラウンのリングナットは締め付け過ぎてはいけない。理由はベアリングを圧迫してしまって動きが悪くなるから。かといって締めないわけにはいかないので、丁度良い締め具合を探りながら締めていく。
まぁ、自転車のハブベアリングの玉押し調整よりは神経質ではないので、適当で大丈夫だと思う。
ハンドルクラウンを取り付けて、センターボルトは仮締めしておく。
フロントフォークを三つ叉に挿入して、ハンドルクラウンからの突き出しを調整しつつ、アンダーブラケット側のクランプのボルトを締める。
左右のフロントフォークの取り付けが終わったら、アクスルシャフトを通してみて、抵抗無く抜き差しできるところで、アンダーブラケット側のボルトを本締め。
アクスルシャフトを通したままの状態で、フロントフォークのキャップボルトを本締め。 ハンドルクラウンのセンターボルトを本締め。 ハンドルクラウンのフォーククランプを本締め。
キャップボルトの締め付けトルクは23Nm、フォーククランプはアンダーブラケット側は20Nm、ハンドルクラウン側は23Nm。

ハンドルバー、フロントフェンダー、ブレーキキャリパー、ライト回りなども順次取り付けていって、最後にフロントホイールを取り付けて終了。


次回の三つ叉のグリスアップは暫く先の話になりそうだけど、フォークのオイル交換は近々やらなければならないような気がする。 

2016年10月4日火曜日

XT225 スイングアームのピボットをベアリング化

セロー225の定番カスタムの一つとして、スイングアームのピボットを樹脂ブッシュからベアリングに交換するというものがある。
この部分はグリースガン用のニップルがついているものの、ブッシュに刻まれたスパイラル状のスリットにしかグリスが入らず、内部の金属製のカラーが油脂不足で摩耗するらしい。

さて、スイングアームの脱着は大抵のバイクで面倒な作業だが、多分に漏れずセローにおいても非常に面倒くさい。
タイヤやチェーンはさっさと外してしまって、ブレーキキャリパーは邪魔にならないところにぶら下げておく。
スイングアームを取り外した後でなければ、リンクのロッカーアームの取り外しができないので、まずはサスペンションやリンクの下端のネジを外して、スイングアームがフリーになるようにする。
スイングアームの動きがフリーになったら、ピボット部分のボルトを取り外す。
また、それらを取り外すにあたり、リヤブレーキのマスターシリンダーが邪魔になるので、それも取り外してやらなければならない。

スイングアームが外れたら、チェーンスライダーを外して、ロッカーアームのボルトを緩め、取り外す。

スイングアームのピボット部分には金属のカラーが挿入されているので、それを抜き取り、圧入されている樹脂ブッシュを叩き出す。
叩き出す際は、17mmのソケットとエクステンションバーを使用し、ピボットの内側から外側に向かって叩き出した。


ピボット外側の樹脂ブッシュは、ピボット部分の厚み調整とシール受けとして必要なので、ある程度差し込み部分を残して切断する。


今回使用したベアリングはNTNのHK1816LL。 これを左右のピボットに2個、計4個使用。


ピボット内側はゴムのシールがピボットと面一になるように、ベアリングを圧入。 ピボット外側は樹脂ブッシュが完全にピボット部分に填まる深さまで圧入する。


ちなみに元々付いていた金属製のカラーは予想通り摩耗していた。

見ての通り、グリスが充填されていた部分は問題無いようだが、樹脂カラーと接触していた部分は削れて凹んでいる。写真で見てピカピカに光っている部分が削れた部分。
指で触ると明らかに凹んでいるのがわかる。
KLX125のときは錆びが酷かったから、どうせ新品と交換だろうと思って、新しいカラーを購入しておいてよかった。


リンクは寝ぼけてヤフオクで落札してしまった綺麗なリンクがあったので、それと交換する事にした。

元から付いていたリンクは後でパーツ洗浄して予備としてとっておこう。


無事にベアリング化できたので、スイングアームを取り付けて、リンクのロッカーアームをとりつけ、サスペンション等を組み付ける。
……セローをバラした事のある諸兄は既に気付いていると思う。 そう、チェーンスライダーを付け忘れている。
セローのチェーンスライダーはスイングアームを外さないと装着できない上に、チェーンスライダーを付けると、ロッカーアームのボルトが隠れてしまって、締め付けられなくなるという欠陥構造。
面倒くさいが、チェーンスライダーが無いと、スイングアームが削れるだけなので、仕方なくスイングアームを取り外す。
チェーンスライダーを取り付けて、締め忘れや部品の付け忘れが無いか確認した後に、再度組み付け。
まだ交換してから、走りに行っていないし、サスペンションがへたってる事もあって、どれほど動きが変わったのかよくわからない。
ただ、今回バラした事で、殆どの部分が油脂不足だった事が判明したし、グリスガン用のニップルの動作確認もできたから、やって損は無かったかな?


あと予想通りではあるけれど、ほとんどの大きいネジ類がオーバートルクで締められていて、今回もKo-kenの600mmスピンナーハンドルと、KABOのロングギヤレンチが大いに活躍してくれた。