2015年8月15日土曜日

ファイルサーバーを更新する(DS215j編)

FreeNASの運用を早々に諦めて、SynologyのDiskStation DS215jを購入。

DS215jの入った箱は思いの外小さい。
本体はDS212jの時から同じ形状(というか使い回し?)で、HDD2台とマザーボードを納めて、エアーフローも考えたら、コレぐらいの大きさが限界だろうと思う。
 
樹脂製の筐体は少々安っぽい感じはするが、機能的には何ら問題は無い。寧ろ軽さや造形の自由度のメリットが勝っていると思う。
マザーボードやHDDを固定するフレームは金属製。

HDDはゴム製のマウントを介してネジ止めされる。 今回使用したHDDはFreeNASの時に使ってた生き残りの東芝MG03ACA300×2台。

HDDをとめるネジはゴムブッシュ分少し長めで、ねじ込み過ぎないように、ゴムブッシュの分はネジが切られていない。これはなかなか素晴らしい配慮だ。

HDDをフレームにとめたら、蓋をして、ビスで固定する。樹脂だから、まぁこんな物だろう。


DS215jのスペックはCPUが800MHzのデュアルコア、メモリーはDDR3の512MBといった程度。
前回組んだFreeNASとはスペックが雲泥の差なので、速度に関しては、ネット上で語られる程速いとは思えず、あまり期待していなかった。
電源を入れて、アレイの構築を始める。DSM5.2というNASコントローラーをインターネット経由でダウンロードしてインストールする。
昔のNASのようにアホみたいに待たされるような事も無く、殆どの作業は飯でも食って、帰ってきたら終わっている。

取り敢えずSMB3、AFP、WebDAV、FTPを使用するので、それらのサービスを設定。
自宅使用なので、NASのローカルにユーザーやグループを作成して、共有フォルダーを作ったら、先のユーザーやグループにアクセス権限を付与する。

設定が終わったら、先日FreeNASから退避させた大量のデータをDS215jに書き戻さなければならない。
少々うんざりしながら、コピー開始。Windows8.1からの書き込みなので、SMB3で転送されている筈。さて、その速度はというと、コンスタントに90MB/s程出ている。
なんだ、速いじゃないのさ。何のチューニングもしていない、すっぴんのFreeNAS(ZFS RAID5)で、Ave.80MB/sだった事を考えると、DS215j(RAID1)の速さはかなりの物だ。

インターネット経由でWebDAV(SSL)とFTPSでアクセスしてもらい、速度を見てみると、WebDAV(クライアントはNetDrive2)で20MB/s以上、FTPS(FileZilla)で10MB/s程度だった。
WebDAV(SSL)がコレほど速いのは意外だったが、FTPSが予想以上に遅すぎる。プロトコルの問題ではなくて、ソフトの相性の問題なのかもしれない。WinSCPなら少しは速度が変わるかな? 時間ができたら実験してみるとしよう。

DS215jはプラグイン方式で、様々な機能が拡張できる。
tomcatやjavaもプラグインでインストールできるようなので、前に会社のファイルサーバーに入れた全文検索システムFessも導入できる筈だ。 まぁ、家の中で使う分にはWindowsのエクスプローラーで検索した方が速いから導入はしないだろうけど。
プラグインで便利そうなのはクラウドストレージとの連携や、iOSやAndroidデバイスとの連携、パーソナルクラウドだろう。
ネットワーク系のプラグインでは、基本的な各種サーバー機能は一通り揃っているようだ。 といっても、家庭内で使う分には、DHCP、DNS、ディレクトリサービス等の諸々のサービスは必要無くて、サーバーを外部に公開する為のDDNSを使う程度。
DDNSクライアントはDSM5.2の標準機能として搭載されていて、Synologyが運営しているDDNSサービス以外にもいくつか使えるサービスがある。

電源管理関連では、起動時間とシャットダウン時間を設定できる。また、HDDの休止時間設定も可能。
サーバー自体を止める事は無いが、夏場のHDDの温度上昇を考えると、HDD休止は悪くないかもしれない。
実際に休止させてみたのだが、スピンアップしてから最初にデータを読み出すまでに少々時間がかかるので、FTPやWebDAVでアクセスする際、接続時にタイムアウトしてしまった。 二度目の接続で問題なく繋がったので、私的運用ではさして影響は無い。

このようにハイバネーション状態では、電源LED以外は消えてしまう。

こちらが稼働状態。
ローカルネットワーク上での使用ではハイバネーションに入っていると、SMBでは最初にディレクトリが表示されるまでに数秒待たされるが、スピンアップ完了後は非常に快適。

UPSのシャットダウン信号にも対応しているが、残念ながらオムロンのUPSには対応していない、USBケーブルを挿しても、機械名は取得できるものの、UPSとしては認識してくれなかった。NASからUPSの制御は諦めて、UPSには瞬断防止やサージプロテクターとして働いてもらう事にしよう。

さて、DS215jは一日中触って遊んでいられそうなぐらい機能があって、なかなか面白い、しかし、メインの仕事はファイルサーバーである。極力負荷をかけないように、機能は最低限必要な物に絞って運用しようと思う。 
当初はDLNAサーバーとして使う事も考えていたのだが、3TBでは動画を撮りためるには、少々心許ないので、稼働は見送った。

今のところAFP、SMB3、WebDAV、FTPSの何れも順調に動いている。
なお、アレイ構築処理やインデックスの作成が落ち着いた頃に、Windows8.1から1ファイル当たり100MB程度のデータを頻繁に転送しているが、リード・ライト共に、Windowsのファイル転送ステータス上では100MB/sを超える。
他の方のブログやホームページでのHDBenchの結果とは異なるが、転送時間を測った処、実際にそれぐらいの速度は出ているようだ。CPUやメモリーのスペックで、大したことないと侮っていたが、これは中々素晴らしいNASだ。
ローカルネットワークでリンクアグリゲーションが組める環境で、もっと速度が必要な向きにはDS415+が良さそうだが、私個人的にはDS215jとバックアップ用の外付けUSB3.0 HDDがあれば、今の処、十分かな。 

Synology DiskStation DS215j デュアルコアCPU搭載多機能2ベイNASキット CS5029 DS215j
 
Synology

 

Synology DiskStation DS415+ クアッドコアCPU搭載4ベイNAS CS4960 DS415+
 
Synology

 

東芝 MG03ACAxxxシリーズ ( 3.5inch / SATA 6Gb/s / 3TB / 7200rpm / 64MB / 512セクター ) MG03ACA300
 
東芝

 

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