2023年3月5日日曜日

ATOMSTACK P9 M50で透明のアクリル板の加工

ATOMSTACK P9 M50を購入した事を以前ブログに書いたところ、透明のアクリル板が切れるかという質問を頂いた。 透明のアクリル板の加工に関しては興味があったので、時間のある時にでも試してみようと思っていたのだけれど、忙しかったり天気が悪かったりでなかなかテストできず、結局質問を頂いてから20日ぐらい経過してしまった。
で、時間ができたので早速試してみたのだけれど、結論から書くと、2mmのアクリル板ですらカットできず。 パラメーター弄ったり切り方を変えれば切れるのかもしれないけれど、切れても切り口や寸法精度が微妙な感じになりそうだったので、早々に諦めてしまった。

まず、参考の為、黒のアクリル板(2mm)をカットしてみる。
アクリルのカット時は保護シートを付けたままで行うと焦げが素材に付着しにくくなるそうなので、今回は保護シートをつけたままでカット。
使用ソフト LaserGRBL
Border Speed 200mm/min
Laser Mode M3-Constant Power
S-MIN 0%
S-MAX 100%
といった感じのパラメーター設定で1パスでカットする。
レーザーが当たる表面は

こんな感じで焦げも見えず、綺麗なもの。
裏面は

焼き切った後の煤が裏面に排出されるのか、裏面の保護シートにレーザーが反射してるのか分からないけれど、表面に比べてカット痕が太いし、焦げている。
で、カット自体は特に問題なくできていて、

このような感じ。切断面はツルツルという感じではないけれど、エッジは出ているので私の用途的には問題ないと思う。
さて、透明アクリル板の加工だが、パラメーターは上と同じ。
まずは保護シート無の部分でカットを試みてみる。

まぁ、当然の結果だが、レーザーが透過してしまうので、まともにカットできない。
おそらくこの感じだと彫刻すら難しいと思われる。 中途半端に傷が入っただけな感じ。
次に保護シートがついた状態でカットを試みる。これでカットできればよかったのだが、よくわからない状態になった。
レーザーが直接当たる表面は綺麗に模様が入っているのだが、深さ的には爪が引っかかるかどうかといった程度。

これは1パスでも2パスでも同様。
裏面の様子も基本的には黒アクリルと同じだが、黒アクリルの時と違って、かなり太く彫られている。
カットした直後の裏面の様子は下の写真の右側のような感じで、

保護シートだかアクリルだかの焦げた物が溝の中に詰まっている。
で、その煤を取り除くとV溝のような形でアクリルが削れているのだが、表面までは溝が到達していない。
1パスでも2パスでも切断には至らず、2パスでカットすると溝の幅が広がるだけで、深さは1パスの時と殆ど変わらないようだ。

1パスの裏面が

2パスだと

こんな雰囲気。
なので、もしかすると敢えてレーザーのピント位置を微妙にずらして、太目のレーザーで速度を落としてやればカットできるかもしれない。
或いは表面だけ保護シートを残しておいて、裏面の保護シートを剥がして、レーザーをしっかりと透過させてやれば、綺麗にカットできるかも…今度時間があるときに試してみよう。

アクリルばっかり切っていても楽しくないので、木片に写真を印刷してみた。
何パターンか試してみたが、木目に対して斜め方向に走査させるのが一番綺麗に見える気がする。
パラメーターは
Border Speed 3000mm/min
Laser Mode M3-Constant Power
S-MIN 0%
S-MAX 30%

 

 

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