2019年11月25日月曜日

XT225WE スタータークラッチメンテナンス ODO 6056km

以前から症状は出始めていたのだけれど、セルモーターを回すと、腰下からガラガラと異音がしてエンジンがかからなくなった。
毎回起こるわけではなく、また、ガラガラ鳴ったらセルスイッチを離して、再度セルを回せば、なんとかエンジンがかかるので、胡麻化して使っていた。
症状的には明らかにスタータークラッチの滑りで、ネットで調べてみれば、アイドラーギアとフライホイールを接続する部分の滑りが原因という事だ。
詳しい仕組みは割愛するが、アイドラーギアとフライホイールの接合部は3本のダウエルピンという名の金属の重りで為されており、それらの位置を所定の位置に固定するプッシュロッドを支えるスプリングがヘタる事で滑りが起きやすいらしい。
先にも書いたが、症状は以前より出始めていたので、該当するスプリングは随分前に購入済だったが、面倒くさくて作業を放置していた。
ただ気温の変化の為なのか、ここ最近とくに症状が悪化したので、重い腰を上げて作業開始。
先日…といっても6月半ばにオイル交換をしたばかりなのに、結局殆ど走らず仕舞いで全量排出。インプレッションも何もあったものではなく、新油だったから、調子は良かったとの感想しか無い。

クランクケースの左側を開ける。ガスケットは張り付いておらず、弾力性も残ってたので再利用する事にした。予備はあるので漏れたら交換しよう。

発電コイルは前のオーナーが交換したと言っていた通りなのか、まだ白色を保っている。

フライホイールを止めているボルトの締め付けトルクは50Nm。この程度であれば苦労なく緩む。オイル漬けなので、錆びる事も無いし。

で、ここで問題発生。フライホイールを外すための工具が見当たらない。 先人の知恵では汎用のフライホイールプーラーのネジに適合する物があるとの事だったが、手持ちのプーラーのネジでは径が合わなかった。

さらに調べてみると、細目のM16で大丈夫という事だったので、monotaro.comで他の物を買うついでに購入。299円。
これをフライホイール中心のネジ穴にねじ込んでいくと、ヌルっと外れた。結構重たいので、落とさないように注意。

で、フライホイールの裏側に隠れているスターターワンウェイクラッチを確認。ダウエルピンとプッシュロッドを外せば、例のスプリングが取り出せる。

まぁ、インターネットではお馴染みのヘタったスプリングと新品のスプリングの比較写真。 線も細いし、そもそもそんなに強いバネじゃないので、結構すぐにヘタるんじゃないかなぁと思う。
ダウエルピンがアイドラーギアに勘合というか接触してフライホイールを回すのだけれど、引っ込んでる場合が、コレで、

出てきている状態がコレ。

いや、これ、飛び出し量が少なすぎやしないかい? もしかして、ワンウェイクラッチそのものとかアイドラーギア自体もヘタってるんじゃないかと嫌な予感がする。
でも、実際にセルモーターで回してみないと、手で回したぐらいじゃあ、分からないんだよねぇ…
バネを新品にしてからワンウェイクラッチをクランクケースに取り付けようと思ったら、取り付ける時にダウエルピンが落下する。5回ぐらいチャレンジしたけど、どうしても落下する。小さくても鉄の塊の重りなんだから、下方向に穴が開いてれば落下するのは必然。
面倒臭くなったので、車体を右側に転倒させて組付け。 人様のバイクだったり、綺麗なバイクだったら絶対にできない所業。
今更だけど、磁石でダウエルピンを保持してやれば良かったんじゃないかと思う。次回作業時には強力磁石を3つ用意しておこう。

そんなわけで、フライホイールとかクランクケースカバーとか諸々を取り付けて、オイルを注入。
セルスイッチを押すと「キュキュキュ…ガラガラ…」
というわけで、完治せず。前よりはマシになったけど、酷くなる前の状態に戻っただけ。
そりゃまぁ、セルモーターのブラシが磨滅するぐらいだから、ワンウェイクラッチもアイドラーギアも摩耗するよなぁ。でもって、この二つはアッセンブリーで買うと結構高い。
AliExpressで買ってもセットで1万円ぐらいするし、純正の正規品で買うと、「スタータクラッチアウタアセンブリ 4H7-15580-10」が9300円、「ギア アイドラー 2 4JG-15517-00」が7130円。
どうしたものかなぁ…

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