2021年9月4日土曜日

XT225WE スタータークラッチメンテナンス ODO 7751km

キャブのセッティングを詰めていくのに、なかなか始動しないエンジンをセルモーターで回すのだが、例によってスタータークラッチの調子が悪い。
前回修理した際も、完全には直ってなかったので、そのうちダメになるだろうとは思っていたのだけれど、2000kmももたないとは思わなかった。いや、走行距離というよりはセルモーターを回した時間が問題なのかもしれないが…
とりあえず前回修理した後に、またダメになるだろうと思ってAliexpressで新品を買っておいたので、アッセンブリ交換する事にした。
手順は前回と変わらない。 ワンウェイクラッチの交換の為だけにオイルを抜いて作業するのも面倒臭いし、キャブレターセッティングの為にガソリンタンクも取り外しているので、車体を倒して作業することにした。

ちなみに、今回購入したスタータークラッチはコレで、送料負担があったが、今はコチラの送料込みのセラーがあるので、少しは安価に購入できるようになっている。

ウェイトローラーの取り外しまでは前回と同じなので省略。


今回はアイドラーギアも交換するので、ギヤ抜け止めのウッドラフキーを取り外さなければならない。

ネットで見ているとプライヤーで挟んで引っこ抜くと書かれていたので、手持ちの色々なプライヤーで試してみたが、全く抜ける気配が無い。
で、もう少し調べてみると、マイナスの貫通ドライバーで叩き出すというアドバイスがあったので、祈るような気持ちでやってみたところ、何とか外す事ができた。

取り外してからウッドラフキーとそれが嵌っていた溝の形状を確認して、なるほどと納得。船型になっているから、溝に対して水平方向に叩いてやれば、溝形に従って自ら浮いてくるのか。

ウェイトローラーからスタータークラッチアウターアッセンブリを外すと、ウェイトローラー側にダウエルピンの打跡が沢山残っていた。

ダウエルピンがアイドラーギヤと勘合する際に弾かれたりして、その際にダウエルピンが振れてウェイトローラーに当たっていたのかもしれない。

アイドラーギヤのダウエルピンとの勘合部分には、触って分かるような偏摩耗は見られないが、縞状の当たり跡があった。

なお勘合部分の直径は古い物よりも新しい物の方が0.18mm程小さい。ノギスで適当に測ったので誤差範囲かな…

そのアイドラーギヤの新旧比較。

溶接は古い純正の方が綺麗な気がする。
全体の厚みは同じだが、中華製の方はギヤの部分だけ少し分厚くなっている。

上記のように少し形状が異なるものの、問題無くシャフトに取り付ける事ができた。

ギヤ取付後、ウッドラフキーを溝に嵌め込む。シャフトに傷がつかないようにウエス越しにプライヤーで挟んで握りこめば、それなりの抵抗感はあったが、きっちり溝に刺さったようだ。

Aliexpressで購入した新品のスタータークラッチアウターアッセンブリーをウェイトローラーに取り付け、それにシャフトを挿し込む。
そのまま真っすぐ挿し入れてもダウエルピンがアイドラーギヤに当たって奥まで入らないので、ウェイトローラーを軽く押し込みながら、反時計回りにウェイトローラーを回してやれば、ダウエルピンがプッシュロッドを押して、奥に引っ込みやすくなる。
そして、ウッドラフキーとウェイトローラーの回り止め溝が合わさった所で、ウェイトローラーが奥までセットできるといった感じだ。
文章にすると、よく分からないが、実際にやってみれば分かると思う。 ただ、この方法はエンジンが寝ていないとできないだろうなぁ。

全部セットし終わったらネジやカラー、ダウエルピンの付け忘れが無いか確認して、クランクケースカバーを閉じる。今回はパッキンを新品に交換した。
購入当初からついていたプラスネジは既にネジ頭の溝が舐め掛けていたりして、あまり状況が良くなかった為、ステンレスのキャップボルトに交換した。

左側のケースカバーはM6の25mmが8本と35mmが2本…だったかな。
因みにアルミ母材にステンレスのネジを使用すると電蝕という現象が発生するが、母材のアルミの面積が十分に広ければ、分極作用で気にする程の腐食は起きないとの事。
それでも齧ると面倒臭いので、取り合えず全部のネジに薄くカッパーコンパウンドを塗布して締め付け。

あとセルモーター部分からのオイル滲みが酷いので、セルモーターのOリングも新品に交換した。

古い物は四角いOリングだったが、新しいOリングは丸型で色も違う。

ODO 7751km

 

 



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